象牙とは「象の牙」のことで、古くから彫刻や装飾品の材料として使われてきました。
ですが、象牙目当ての乱獲によって象の数が減少したことにより、採取に規制が掛かり、現在市場に出回っている昔の象牙が再評価されて相場が高騰しています。
象牙の価値は非常に高く、象牙1本に100万円近い買取価格が付くこともありますし、作家物の彫刻などで骨董品としての価値が評価された場合、素材以上の鑑定評価が付くことも多いです。
また、日本の骨董品には象牙を使った品が多くあり、押し入れや床の間から出てきた象牙製品のことを「押し入れ象牙」「床の間象牙」と呼び、これらが数十万円の価格で取引されることも珍しくありません。
このページでは象牙の種類や特徴を元に、どのような象牙に買取価格が付きやすいのかも紹介していきます。
ここがポイント!
象牙は素材としての価値もありますので、「昔の品で汚れているし、価値がないだろう」と早合点して処分してしまうのは非常にもったいないです!
象牙の骨董品をお持ちで、もし処分を検討している場合、まず骨董品買取業者へ相談して、価値を確認してからでも遅くはありません。
当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」と「日晃堂」なら完全無料で利用できますし、相談やメール査定のみでも受け付けているので「まずは相談だけしてみたい…」という方へもおすすめです!
目次
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象牙について
買取価格・価値は高いの?
象牙とはアフリカゾウの牙のことで、古くから彫刻や細工物の材料として使われてきました。
ですが、現在は規制によって象牙の流通量が減り、伴って希少価値が評価されて相場が上昇しています。
ひとくちに象牙製品といっても色々な物があり、「これって象牙なの?」と思うような骨董品もあるかと思いますので、まずは主に骨董品市場で取引される象牙製品を画像で紹介していきます。
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牙(一本物)
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象牙彫刻(置物)
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根付
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象牙麻雀牌
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印鑑(印材)
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象牙香炉
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天球
象牙で高く売れる種類はどれ?
象牙は素材自体に価値がありますので、基本的にはどんな象牙でもある程度の買取価格が付く場合が多いです。
象牙の買取相場は基本的に「重量」で決定され、単純な掛け算ではなく、重量が重くなるに従ってキロ当たりの買取価格も増えていきます。そのため、大きくて重い象牙であるほど高価買取が期待できます。
ですが「小さい象牙製品だから価値がない」というわけではなく、彫刻などの装飾がある品なら、骨董品としての価値が評価されてプラス査定になる場合もあります。
現に、骨董品市場では象牙の彫刻1点が数百万円で取引されることも多いです。
とはいえ、さすがに数百万円単位の象牙製品となると、既に一度は市場に流通し、骨董収集家か美術館に所蔵されているようなものがほとんどで、一般家庭から見つかる可能性は低いです。
ですが、数十万円~100万円前後の鑑定価値を持つ象牙製品なら、一般家庭に眠っている可能性も十分にあります!
ここがポイント!
象牙は素材としての価値が評価されますので、重量ベースで買取価格が付く場合が多いです。
ただ、骨董品として価値がある象牙製品は別枠で、作家や制作年、作品としての希少価値などを考慮した買取価格になります。
そのため、僅か10cmにも満たないような象牙の根付が100万円近い価格で取引されることもあります。
古びた小さな象牙製品でも、実は高い鑑定価値があるものだったということは業界では珍しくないので、象牙製品をお持ちであれば、専門家に鑑定・査定をしてもらうまでは大切に保管しておくことをおすすめします。
また、世界情勢的に言えば、象の保護を更に進めるため、象牙の取引規制が今後強化される可能性が高くなっています。
喜ばしいことではあるのですが、そうなると象牙の市場規模が縮小し、買取相場もだんだん下がっていく恐れが出てきます。
既にヤフオクやメルカリなどのCtoC市場では象牙の取引に規制が入っていて、例え小さなイヤリング1点でも出品することが出来ません。
そのため、象牙を売るなら「滞りなく取引出来て、かつ希少価値が評価されている今」がおすすめです。
では、実際に様々な種類の象牙がどれほどの買取価格になるのかも続けて紹介していきたいと思います。
象牙の買取相場と価値について
では、象牙の種類ごとに買取相場や鑑定価値について解説していきます。
牙(一本物)
原型を留めた状態の象牙を「牙」と言います。業者が素材として持っている他、観賞用としてそのまま飾られることも多く、基本的には重量ベースの買取価格になります。
磨いていないそのままの状態ものを「原木」、磨いて綺麗な白色にしたものを「磨牙」、象牙としての形状は保持したまま、表面彫刻などで飾られているものは「牙彫刻」といいます。
数十万円単位の買取価格が付くような豪華な品が非常に多いのですが、このような”原型を留めた牙”の買取には「登録票」が必要になります。
登録票については、骨董品買取業者へ質問すると手順も丁寧に教えてくれますが発行までに時間が掛かりますので、例えば引越しなどの予定があって期日までに売却したい場合など、買取業者へ聞いて登録票の取得だけでも早めに済ませておくことをおすすめしています。
(さらに下記で紹介するような彫刻や根付などの象牙製品は、牙の原型を留めていないので登録票は必要ありません。)
彫刻(置物)
象牙の彫刻の場合は「素材価値」と「芸術品・骨董品としての価値」両方が鑑定ポイントになります。
もちろん、象牙は素材としての価値が評価されるため、大きくて重い作品ほど買取価格は期待できます。ですが、象牙の彫刻作家も数多く、作家物や骨董品としての価値が評価されると、手のひらサイズの小さな彫刻に数十万円の価格が付くことも多くあります。
また、作者不明の象牙彫刻でも、装飾や歴史的価値が評価されて高価買取に繋がる場合も多く、例えば中国骨董などもその一種として挙げられます。
品物情報 | 買取相場 |
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象牙観音像彫刻(高さ:約35.4cm、幅:約11.2cm) | 16万円 |
高砂信生 象牙布袋彫刻(高さ:約23.5cm、幅:約14.2cm) | 50万円 |
象牙宝船彫刻 中国骨董(高さ:約102.5cm、幅:約136.1cm) | 120万円 |
根付
根付とは主に手のひらサイズの象牙彫刻で、紐を通すための穴が開いているのが特徴です。今でいう携帯のストラップのようなもので、昔の人は着物の帯から根付を見せ、ファッションアイテムとして楽しんでいたようです。
昔に作られた象牙の根付が骨董品として取引されていて、小さな品ではありますが、中には1つ100万円以上で取引されるような貴重な品も存在します。
また、現在も根付作家として現役で活動されている方がいるので、制作年が比較的新しい品もあります。そちらの場合、歴史的な価値は薄いものの美術品としての価値が評価されるので、買取価格が期待できる場合が多いです。
品物情報 | 買取相場 |
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龍象牙根付(高さ:約6.1cm、重量:26g) | 11万円 |
光廣 だるま根付(高さ:約5.2cm、幅:約2.6cm) | 48万円 |
懐玉斎正次 象牙根付(高さ:約2.8cm、幅:約3.6cm) | 15万円 |
高く売れる象牙を見分ける特徴
象牙の鑑定はかなり複雑で、素人が正確な買取価格を算出するのは非常に難しいです。
ですが、高く売れる象牙製品かどうか、ある程度判断する特徴はありますので、そちらを紹介していきます。
高く売れる象牙か判断する3つのポイント
- 大きくて重い象牙かどうか
- 象牙の「銘(サイン)」の有無・内容
- 登録票や鑑定書、共箱などの確認
象牙が高く売れるかどうかは「素材としての価値」そして「骨董品としての価値」も評価されます。上記の3点は、主にこの2つを見るためのポイントです。
大きくて重い象牙かどうか
まずは「大きくて重い象牙かどうか」ですが、このポイントは「象牙の素材としての価値」を見るための項目です。
象牙は希少価値が高い素材なので「加工されていないそのままの象牙」だとしても価値があり、基本的に重ければ重いほど比例して買取価格も上がります。
象牙のキロ数に比例して買取価格も高くなり、例えば象牙が50kgあるとして「10kgの象牙が5本」よりも「50kgの象牙が1本」のほうが買取価格は高額になります。
金銀などと違って象牙は再形成することが出来ないので、大きい素材のほうが重宝されやすく、買取価格も優遇されます。
象牙の「銘(サイン)」の有無・内容
象牙の置物や根付などの彫刻作品になると、鑑定のポイントになってくるのが「作家物かどうか」「骨董品として価値があるか」等です。
作家物かどうか判断できる1つのポイントとして、象牙の彫刻や根付の目立たない箇所に、画像ような作者の「銘」がある場合があります。
鑑定書などを確認すれば作家名はすぐに分かるのですが、家に眠っていた骨董品に鑑定書が付いていることは珍しいので、作家物の象牙彫刻かどうかを判断する場合、銘の有無を確認するのが一般的です。
ただ、作家物だけど銘が付いていないような品も多いので、銘の有無だけで作家物かどうかを判断するのはリスキーです。現に「安藤緑山(号:萬象)」という有名な彫刻家の象牙作品には、むしろ銘がはっきり見えるものの方が少ないとされています。
また、作者不明の象牙彫刻に高額な買取価格が付くことも多いので、骨董品買取業者へ相談することをおすすめします。
登録票や鑑定書、共箱などの確認
象牙製品には「登録票」や「鑑定書」などの書類、あるいは「共箱」などの付属品が付いている場合があります。そちらを見ることで詳細が確認できます。
ただ、家庭に長らく眠っていた象牙製品になると、こうした書類などは付いてないことのほうが多いので、無いなら無いで大丈夫です。
象牙の「登録票」とは
原型を留めた「牙」の状態であれば、「登録票」あるいは「標章(認定シール)」が付属している場合があります。
登録票の正式名称は「国際希少野生動植物種登録票」といい、登録票が付いている象牙は既に機関に登録された品ということになります。本物の象牙しか登録できないので、偽物という可能性も各段に低くなります。
象牙の登録証には「象牙の種類(アフリカゾウ、インド象等)」と「象牙の全長・重量」が正確に記載されているので、その内容を買取業者へ伝えることで、その象牙の相場を簡単に教えてもらうことが出来ます。
また、原型を留めた牙の場合は登録票がないと買取できませんが、骨董品買取業者に質問すれば手続き方法も丁寧に教えてくれますので大丈夫です。
象牙の「鑑定書」とは
彫刻、置物、根付などの象牙製品の場合は「鑑定書」が付属している場合があります。
この鑑定書は骨董品・美術品関連の民間機関が発行していて、基本的に「骨董品として価値があるもの」として認められた品に付属します。
こうした鑑定書などが付いている骨董品は、第三者機関の客観的な鑑定評価も付随しますので、市場で評価されやすく、買取価格も上がりやすくなります。
また、彫刻や根付などの原型を留めていない象牙製品の場合、上記の登録票がなくても問題なく買取できます。
象牙の「共箱」とは
根付や小型の彫刻など、箱に入るような小さな象牙製品の場合は「共箱」という木箱に入っている場合があります。
共箱の表面には「作品名」や「作家名」が筆で書かれていますので、そちらを読むことで「作家物かどうか」が確認できます。
ここが注意点!
上述のポイントに該当する象牙であっても、例えば「有名作家の銘を似せた偽物」などの可能性もあるため、絶対に高く売れるわけではありません。
現に、なんでも鑑定団に「懐玉斎正次」という有名作家の象牙根付が出たことがあり、銘も彫ってあったのですが、残念ながら偽物で鑑定価格は3000円に留まりました。
ただ、上記の3つのポイントに該当しなくても高く売れる象牙の可能性も十分にありますので、まずは専門家へ相談してみるのが一番です。
象牙製品には特に偽物が多く「象牙に似せた樹脂で作ったもの」「中に重しを入れ、象牙の重量をかさ増ししているもの」も多く流通しています。
そのため、象牙の価値を100%自己判断してしまうのは非常に危険です。例えば、正しい価値を知らないままオークションなどで個人売買を行うと、相場とかけ離れた安い値段で売ってしまって損したり、偽物を売却してしまって相応の責任が問われるような可能性もあります。
逆に「価値の高い作家物でも、敢えて銘が入っていない品」もあるため、こうなると素人で象牙の価値を鑑定・判断することは非常に困難です。
ですので、象牙は自己判断での処分や売却は避け、まずは骨董品買取業者といった専門家に無料相談することをおすすめします。
象牙を高く売る為のコツと注意点
象牙を高く売るためのコツは、やはり「象牙への正しい鑑定眼を持ち、市場の相場も把握しておく」ことが一番です。
象牙の相場さえ分かっていればオークションなどで個人売買を行うにしても、骨董品買取業者へ買取査定に出すにしても、安すぎる値段で売ってしまって損するケースは避けられるためです。
また、象牙製品には偽物・贋作や、重量をかさ増しした品も非常に多いので、自分で価値が確認できればそれに越したことはありません。
ただ、象牙の価値を正しく判断するのは、やはり専門家でなければほぼ不可能です。
真贋判定もそうですし、象牙の相場は基本的に時価ですので、やはり常日頃から市場へ出入りしているようなプロでないと鑑定は難しくなります。また、彫刻や根付、象牙の麻雀牌などを査定するとなると、骨董品・美術品への知識も必要です。
そのため、素人でも象牙の相場を簡単に知る方法としては2社以上の骨董品買取業者で相見積もりを依頼して、買取相場と作家情報を把握する方法をおすすめしています。
複数の業者に依頼することで、素人でも大体の買取相場を把握できますし、専門家からどういう作品なのかも教えてもらえるのでとてもおすすめです。
問い合わせ内容は使い回し出来るので手軽ですし、業者ごとの買取価格差も同時に把握できるので、骨董品買取業者を利用する場合は複数へ問い合わせることをおすすめしています。
ここが注意点!
相見積もりを取るときに注意しておきたいのが「よくわからない骨董品買取業者へ依頼するのはやめておく」という点です。
もし悪質な買取業者に当たってしまった場合、どんなに価値の高い骨董品であってもガラクタ扱いし、タダ同然の値段で買い取ろうとしてきます。
言いくるめられて安くで売ってしまうと勿体ないですし、そもそもの鑑定眼があるかどうかも怪しいので、依頼するだけ時間の無駄になる可能性が高いです。
象牙の鑑定・売却のおすすめ業者は?
象牙の価値を見るのは非常に複雑で、手のひらサイズの根付に高い価値が付くことも多い一方、逆に大きな彫刻でも樹脂製の偽物だったということもあります。
ただ、前述したように象牙の価値は非常に高く、「家に眠っていた象牙の彫刻が数十万円で売れた」というのも珍しくない話です。
「高く売れる象牙だったかも知れないのに処分してしまった…」となると非常に勿体ないので、当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」か「日晃堂」に無料相談してみる事をおすすめします!
象牙の買取をしている業者は色々とありますが、こちらの二社を特におすすめしている理由は「買取価格・鑑定力・専門性・サービス対応」など骨董品買取に関する実績が特に優れていたからです。
特に、福ちゃんは焼物やアンティークにも精通している中尾彬さんと池波志乃さんがご夫婦でイメージキャラクターとして起用し、テレビCMなどのメディア展開、200万点をこえる買取実績数など、大手買取業者として信頼できるので、象牙の買取で悩んでいれば福ちゃんに相談すれば間違いありません!
福ちゃんのおすすめポイントまとめ
- 骨董品買取でも経験豊富な査定士が在籍
- 骨董品買取サービスは完全無料で利用可能
- 総合買取業者なので、幅広い不用品でもまとめて任せる事ができる
- 実績豊富な大手買取業者の一社なので、大手としての安心感あり
- 遺品丸ごとパックという独自サービスあり
福ちゃんの骨董品買取サービスのメリットを挙げればキリがありませんが、全国的に見てもここまで総合的に優れた骨董品買取サービスを提供しているのは福ちゃんの他にありません。
「象牙の買取価格が知りたいだけ」といった、相談だけをしたい時も福ちゃんでは積極的に対応しています。
もしも、自宅で気になる象牙が見つかってどうしようか悩んでいれば、とりあえず福ちゃんに相談して色々と教えてもらうとよいでしょう!
象牙買取についてまとめ
象牙は希少価値が高い素材で、加工されていないそのままの状態でも買取価格が付く場合が多いです。
また、彫刻や根付、麻雀牌や天球として加工された象牙だと美術品としての価値も評価されますので、小さな彫刻に数十万円の買取価格が付く可能性も十分にあります。
ただ、象牙は偽物や贋作、重しを入れて重量をかさ増ししたもの等が多く流通していて、素人が価値を見分けるのは非常に難しいです。
ネットオークションなどで自分で売却すると本来の価値より遥かに安く売ってしまって損したり、偽物を売ってしまって相応の責任が問われるような可能性もあります。
また、メルカリでは2017年11月以降、ヤフオクでは2019年8月以降、全ての象牙製品の取り扱いを禁止しています。
これは象牙の牙(一本物)だけでなく、彫刻や根付、ネックレスやアクセサリー、ビーズなどの小さなパーツも全て含むので、象牙製品を個人売買するのは限られた市場でなければ難しくなりました。
そのため、象牙製品の売却なら、まずは信頼できる骨董品買取業者に相談することをおすすめしています。