書道具の「墨」は一見価値があるのかどうか分かりにくい品物ではありますが、これらの墨の中には非常に価値が高いものが存在し、高額なものは数十万円単位で取引されることも多いです。
現に、有名テレビ番組なんでも鑑定団でも「乾隆御墨」という墨に500万円の鑑定価格が付いていますし、昭和に作られた倣古墨にも10万円の鑑定価格が付いています。
ですが、ただ「墨に価値がある」と言われただけでもあまりピンと来ないかとは思いますし、もちろん墨の種類によって価値・買取相場もピンキリです。
このページでは墨の価値・買取相場や鑑定ポイント、特に高く売れやすい墨の特徴なども分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
ここがポイント!
墨の鑑定は非常に難しいので、価値を100%自己判断に頼ってしまうのはおすすめできません。
そのため、このページで得た鑑定情報と並行して、骨董品買取業者などのメール査定を利用し、プロから見た正しい買取価値も調べておくことをおすすめします!
当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」と「日晃堂」なら、完全無料で相談・査定を受け付けていますので、価値が気になる墨があれば気軽に相談してみる事をおすすめします!
目次
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書道具の「墨」について
墨とは「なたねなどの油や松根を燃やしてできたすすを、香料とニカワで練り固めた物」のことで、書道では水を張った硯に墨を擦って溶かし、液体状にして使用します。
墨には価値が高いものが多く、高額なものは非常に高値で取引されるのですが、こうした墨にも様々あり、鑑定のポイントもそれぞれで異なります。
まずは、骨董品市場でよく挙げられる「墨の種類」の名称を、画像付き一覧で紹介していきます。
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古墨
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唐墨
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和墨
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乾隆御墨
高く売れる墨作品とはどんなもの?
骨董品の分野における墨の分け方としては、まずは中国で作られた「唐墨(からすみ又はトウボク)」、そして日本で作られた「和墨(わぼく)」の2種類に分類されます。
(総称として「古墨」と表されることもありますが、これは唐墨・和墨問わず、昔の時代に作られた墨のことを意味しています。)
墨の鑑定における大切なポイントは「その墨がいつ頃・どこで作られたのか」で、基本的に古ければ古いほど高価買取が期待できます。
その他にも鑑定のポイントは複数あり「墨としての状態」「表面の装飾」「材料の質」など、複合的な要素を見て決定していきます。
そのため「昔の中国で作られた希少価値が高い墨だから」「丁寧な作りの高級品だから」「装飾も丁寧で値打ちがある墨だから」など、高価買取に至る理由も様々です。
ここが注意点!
墨の価値を見た目から判断するのはかなり難しいため、鑑定は知識のある人でないと困難です。
また、墨は古来からその価値が高く評価されてきましたので、素人では見分けが付かないほど上手に作られた偽物や贋作も数多く存在します。
そのうえ、ただ闇雲に「偽物だから価値がない」と言うのも難しく、例えば古墨の真似をして作られた「倣古墨」という墨があるのですが、これは偽物というわけではなく、陶磁器で言う”写し”と同じような品物です。
そのため価値がないというわけではなく、ある程度の買取価格が付くような品も多いです。
骨董品買取業者であれば、こうした真贋も含んだ査定結果を出してくれるので安心なのですが、価値や詳細が分からないままの墨をヤフオクやメルカリなどで売却してしまうのは推奨できません。
墨の中には数百万円で取引されるようなプレミア品も多く存在するのですが、そうした高級墨になると「遺産相続で受け継いだ物」「骨董品が好きで、目利きのある人が購入した」など、由緒ある品物である場合が多いです。
そのため、こうした高級墨はそう滅多に見つかるものではないのですが、例えば数万円~数十万円単位での買取価格が付くような墨であれば、一般家庭から見つかる可能性も十分にあります。
また、価値があるのかどうか分からない墨の場合であっても、捨ててしまう前に一度は専門家へ相談しておくことをおすすめします。専門家の査定によって、高額で売れる墨だったと判明する可能性も十分にあるためです。
では、ここからは具体的にどんな墨にどれくらいの買取価格が付くのかも紹介していきます。
墨の買取相場と価値について
ここでは、墨の買取事例として概要と相場をまとめて解説していきます。
古墨
「古墨」とは、そのまま”古い墨”のことを指し、製造されてから長い年月を経ている墨の総称として用いられます。読み方は「こぼく」です。
墨には中国で作られる「唐墨」と、日本で作られる「和墨」の2種類がありますが、基本的に唐墨は清時代(1616年~1912年)までのもの、和墨は江戸時代以前までに作られたものを称します。
(唐墨・和墨については後述で詳しく説明します。)
どうしてこのような古い墨が重宝されるのかというと、「骨董品としての希少価値」が高く評価されることはもちろんですが、「経年によって墨の色が冴えてくる」ということが挙げられるためです。
良い原料・製法を用いて作られた墨だと、経年によって粘りが良い感じに取れ、生産地や材料の質にもよりますが、大体20年~100年にかけて最も良い色が出ると言われています。
こちらはかつて中国で作られた古墨で、買取相場としてはおよそ15万円~20万円前後が期待できる品です。状態などによっても買取相場は大きく異なり、数万円で売れる品から100万円近い値段が付くものまで様々です。
唐墨
「唐墨」とは、昔に中国で作られた墨のことを指します。清代(1616年~1912年)以前の古いものが貴重品とされ、時代によって宋墨・明墨・清墨と分類されることもあります。
中国の膠は日本の墨より2倍ほど多くの膠が使われており、粘性が低く、また乾燥するまで長い年月が掛かります。
経年によって墨が乾燥し、膠が分解されていくと色の変化が美しく出るようになるため、唐墨は古いほど価値が高いとされ、中には数百年もの間現存しているものも少なくありません。
こちらは中国・明代の「方于魯」という人物の名が入った唐墨で、買取相場としては65万~80万円前後までも期待できる品です。
方于魯(ほううろ)とは、「程君房(ていくんぼう)」と並び、かつて中国・明代の2代巨匠として有名な人物です。
ですが、本人が作った墨というわけではなく、かつての墨匠の名を冠した、いわばブランドとしての扱いに近いです。
そのため、古墨を模倣して作られた墨(倣古墨)の中にも方于魯や程君房の名が入っている物があり、価値もピンからキリまでです。
和墨
「和墨」とは日本で作られた墨の総称です。和墨は製法上、唐墨よりも寿命は短めで、古墨でも大体江戸時代以前までのものとされることが多いです。
こちらの和墨は、かつて「古梅園」という文具店が販売したもので、古墨としての価値が加えられ、現在では20万~25万円前後の買取価格までも期待できる品です。
古梅園は1577年に創業した日本最古の製墨業で、現在も奈良県奈良市にて経営が続けられています。
他、日本で有名な墨工房としては「玄林堂(奈良県)」「和田栄寿堂(三重県)」などが挙げられます。
乾隆御墨
乾隆御墨は古墨の中でも珍品として知られる墨で、こちらもおよそ42万円~48万円前後の買取相場が期待できる品です。
乾隆御墨は「けんりゅうぎょぼく」と読み、中国の乾隆時代(1736年~1795年)頃に作られた墨のことを指します。
中国では硯・筆・紙・そして墨を「文房四宝」として珍重してきた歴史があり、当時中国を納めていた乾隆帝自身も文墨趣味を嗜んでいたため、汪近聖やその子汪惟高らに特別な高級墨を作らせました。これが乾隆御墨です。
ただ、この頃の唐墨はほぼ出尽くしているため、市場に流通している品のほとんどが「倣古墨(模倣して作られた墨)」です。
ただ、倣古墨でも作りの丁寧なものには買取価格が付くことも多いので、価値が分からない墨があれば、まずは骨董品買取業者の無料メール査定などを利用して手軽に価値を調べることをおすすめします。
高く売れる墨の特徴と4つの鑑定ポイント
墨は見た目からでは価値が分かりにくい品物で、鑑定もかなり複雑になりますので、プロでもない限り正しい価値を算出するのはかなり難しくなります。
ですが、「高く売れやすい墨」にはある程度の共通点がありますので、そうした4つのポイントを紹介していきます。
価値のある墨か判断する4つのポイント
- 墨に「鑑定書」が付いているか
- 箱・袋などの付属品をチェック
- 墨の「表面の装飾」や「劣化具合」を確認
- 墨以外の書道具もチェック
墨に「鑑定書」が付いているか
まず、これは稀なケースですが、墨に「鑑定書」が付いている場合、高く売れる墨である可能性が高いです。
鑑定書とは、骨董品の真贋や種類などを「第三者機関に鑑定」してもらい、その結果を「お金を払って書いてもらう」ものです。
鑑定書の発行元は複数ありますので、上記の鑑定書の画僧とは異なる場合も多いです。品物の写真が入った鑑定書も多いです。
鑑定書が付いた骨董品は、既に第三者機関による価値が証明されているという意味になり、こうした骨董品だと市場に出た際も好まれやすく、買取価格としても高額になりやすいです。
また、鑑定書作成の際にも料金が必要ですので、いわば「わざわざ鑑定書を作る価値がある墨」ということが言えますので、必然的に高価買取の期待値も上がります。
箱・袋などの付属品をチェック
墨は箱や袋に入っている場合も多いのですが、こうした箱や袋には「工房名」が記されている場合もありますし、墨とともに「所有者のメモ」などが残されている場合もあります。
プロになると付属品から大体の経年具合や鑑定のヒントを得ることも出来るので、墨に付属品が付いている場合もきちんと確認し、査定の際には一緒に見せることをおすすめします。
また、これは小型の骨董品全般に言えることですが、やはり価値の高い品物はきちんと箱や袋に仕舞われている場合が多いです。
これは購入当時の箱がそのまま残されていたり、あるいは後付けで用意されているなど様々なケースがありますが、箱や袋に入っている=丁寧に扱われていた品だということが言えますので、こちらも高価買取が期待できる要素のひとつです。
墨の「表面の装飾」や「劣化具合」を確認
古墨は表面に装飾があるものが多く、例えば風景画などが表面に彫刻されていたり、工房名や制作者の名前などが文字として彫り込まれている場合があります。
そのため墨の表面の装飾も、価値に関わる大切なヒントになります。
図柄から価値を導き出そうと思うとかなり難しく、かつ装飾がない古墨も多いので一概には言えず、こちらも最終判断はプロに任せることをおすすめします。
ですが、例えば中国っぽい図柄や文字が描いていれば唐墨の可能性があるなど、素人目でもある程度の目星は付けることができますし、メール査定を利用することで買取価格は簡単に分かります。
また、古墨になると欠けたり既に使われていたりなどで、本来の大きさからすり減っている可能性もありますが、墨の場合は古いかどうかが重要な鑑定ポイントですので、すり減りに関してはあまり気にする必要はありません。
ただ、唐墨の場合は日本の気候と合わず、経年によってひび割れを起こしたりする可能性が高いです。
保管しているだけでも劣化が進む場合があるので、適切な環境での保管が難しい場合、早めに買取に出されることをおすすめします。
墨以外の書道具もチェック
他にも「硯(すずり)」「筆」「硯箱」など、墨以外の書道具も揃っている場合、そちらもある程度チェックしておくことをおすすめします。
例えば、その他の硯や硯箱が中国骨董ならば、墨も同じく中国骨董で揃えている可能性も高いです。中国骨董は全体的な買取相場が高いので、高価買取の期待値も上がります。
そのため、他の書道具も「中国っぽい装飾が入っている」「かなり古そうな硯もある」等、見た目から判断できる情報だけでもチェックしておくことをおすすめします。
また、硯や硯箱など、墨以外の書道具にも骨董品として高く売れる品物は多いので、「墨はそれほど価値が付かなかったが、その他の書道具が非常に高く売れた」という可能性も十分あります。
これらの4つの鑑定ポイントを確認していくだけでも、ある程度価値がある墨かどうかの目星も付けられます。
ただ、これらの鑑定ポイントを見て正確な価値を判断するとなると、やはりプロでなければ無理なので、古い墨や書道具を見つけた場合、まずは骨董品買取業者の無料査定を活用して正しい価値を確認しておくことをおすすめします。
ここがポイント!
墨は価値が高いものは非常に高額で取引されるのですが、ゆえに偽物や贋作も多くが流通しています。
そのため、例え上記の鑑定ポイントにあてはまる墨であったとしても、絶対に高く売れるという保証が出来るわけではありません。
逆に、上記のポイントに1つも該当していなかったとしても、高く売れる墨である可能性も十分にあります。
また、古い墨の装飾を模して作った「倣古墨」も多く存在します。ただ、倣古墨は「偽物」というわけではなく、質が良いものには買取価格が付くので、ここも見極めが難しいポイントです。
そのため、価値が分からない墨をお持ちの場合は100%自己判断に頼ってしまうのではなく、まずは骨董品買取業者などのプロの意見を聞くことを推奨しています。
墨を高く売る為のコツと注意点
墨を高く売るための最も確実なポイントとしては、やはりお持ちの墨の相場をある程度知っておくことが一番の近道です。
相場さえきちんと把握できれば、例えばヤフオクやメルカリなどを利用して個人売買を行うにしても、買取業者へ売却するにしても、本来より安すぎる値段で売ってしまい、損するようなケースは避けられるためです。
また、古墨は偽物や贋作も多く流通していて、真贋が分からないままオークションなどで売ってしまうのはおすすめ出来ませんし、誤った価値がトラブルに発展してしまう恐れもあります。
ですが、墨の価値を見極めるのは非常に難しいため、専門家でなければ正しい査定はほぼ不可能です。
そのため、素人でも簡単に墨の買取相場を知る方法としては、まず2社以上の骨董品買取業者に相見積もりを依頼し、買取相場と作家詳細を把握する方法をおすすめしています。
メール査定ならプロから見た正しい買取価格も簡単に分かりますし、無料で色々な相談が出来たり、専門家からどんな墨なのかも気軽に教えてもらうことが出来ます。
問い合わせの際には写真も送ることが出来るので、詳細が全く分からないような骨董品でも、写真に撮って送るだけと簡単・手軽に査定してもらうことが出来ます。
ここがポイント!
どうして「2社以上の骨董品買取業者での相見積もり」を推奨するのかというと、骨董品のような相場が不明瞭な品物の場合は「買取価格を比較する」ということがかなり大切になってくるからです。
特に、墨などの複雑な骨董品になると、業者ごとの査定レベルも買取価格に影響する大きなポイントになります。
相見積もりといっても数社の骨董品買取業者にメールを送るだけですし、問い合わせ内容も使い回しできるので大した手間も掛かりません。
買取相場の平均値も知ることができますし、買取業者ごとの買取価格差も分かるので、実際に墨を売るときも高く売れる買取業者が簡単に分かります。
墨の鑑定・売却のおすすめ業者は?
墨の査定はかなり複雑で「墨の装飾」「経年具合」「素材の質」「作家物かどうか」など、墨そのものから価値を読み取る必要があるので、その道の専門家でなければ買取価格を算出するのは非常に難しいです。
また、古墨は高額なものは非常に高く売れるのですが、こうした高級品は市場の状態によっても簡単に買取相場が変わります。
そのうえ、今は中国骨董のブームによって相場が動いているときなので、墨の買取・売却にあたっては、一度は専門家の意見を聞いておくことをおすすめしています。
こうした骨董品は思いもよらない高値が付くことも多く、本来の価値を知らないまま処分してしまうのは非常にもったいないので、まずは当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」か「日晃堂」に無料相談してみることをおすすめします。
墨の買取をしている業者は色々とありますが、こちらの二社を特におすすめしている理由は「買取価格・鑑定力・専門性・サービス対応」など骨董品買取に関する実績が特に優れていたからです。
特に、福ちゃんは焼物やアンティークにも精通している中尾彬さんと池波志乃さんがご夫婦でイメージキャラクターとして起用し、テレビCMなどのメディア展開、200万点をこえる買取実績数など、大手買取業者として信頼できるので、墨の買取で悩んでいれば福ちゃんに相談すれば間違いありません!
福ちゃんのおすすめポイントまとめ
- 骨董品買取でも経験豊富な査定士が在籍
- 骨董品買取サービスは完全無料で利用可能
- 総合買取業者なので、幅広い不用品でもまとめて任せる事ができる
- 実績豊富な大手買取業者の一社なので、大手としての安心感あり
- 遺品丸ごとパックという独自サービスあり
福ちゃんの骨董品買取サービスのメリットを挙げればキリがありませんが、全国的に見てもここまで総合的に優れた骨董品買取サービスを提供しているのは福ちゃんの他にありません。
「墨の買取価格が知りたいだけ」といった、相談だけをしたい時も福ちゃんでは積極的に対応しています。
もしも、自宅で気になる墨が見つかってどうしようか悩んでいれば、とりあえず福ちゃんに相談して色々と教えてもらうとよいでしょう!
墨買取についてまとめ
昔に作られた貴重な墨は「古墨」と呼ばれ、骨董品としての希少性が挙げられる他、経年によって墨の色が良くなるため、書道具としての価値も高く評価されています。
ただ、日本は湿度が高いため、中国などの古墨を長期保管するのは適しておらず、ただ置いておくだけでもひび割れなどが生じ、ダメージが進行してしまう可能性も高いです。
そのため、適切な環境下での保管が難しいのであれば、これ以上劣化が進行しないうちに査定に出し、価値を確認しておくのも良い方法です。
このページで紹介している「福ちゃん」と「日晃堂」は、気軽な相談や査定、買取成立あるいはキャンセルに至るまで全て無料で利用できます。
また、クーリングオフ制度にも対応・お客様相談室の設置など、買取が初めてという方でも安心して利用できるように門戸が開かれています。
もちろん、「鑑定料を払って見てもらうような、本格的な鑑定に出すほどでもない」「敷居が高い業者に頼んで、もし偽物だと判明したら恥ずかしい」とお悩みでなかなか一歩が踏み出せない場合にも、安心しておすすめ出来る買取業者です!