香合は「香を入れておくための器」として使う茶道具です。形状としては「蓋が付いた小さな入れ物」であることが一般的で、「香蓋」「合子」と呼ばれることもあります。
香合はただの小さな小物入れにしか見えませんが、価値が高い香合になってくると非常に高額で、数百万円単位の価格で取引される場合もあるほどです。
このページでは茶道具の「香合」について、買取相場や鑑定価値、高く売れる香合の特徴などをまとめてご紹介していきます。
ここがポイント!
香合は骨董品・美術品に詳しい方でないと鑑定が難しく、素人が一見しただけではまず分かりません。
当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」と「日晃堂」なら、完全無料で相談・査定を受け付けているので、もし価値が気になる香合があれば相談してみる事をおすすめします!
目次
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茶道具の「香合」について
香合は手のひらに乗るほど小さい物入れですが、陶磁器で出来た香合や木製のもの、ハマグリで出来たものなどもあり、幅広い素材で作られます。
茶道具として実用面で使われるのはもちろんですが、骨董品・美術品として評価されるものも多くあり、古美術収集家の方が鑑賞用として集めている場合も多いです。
ただ、香合は様々な素材で作られていて、共通しているのは「蓋付きの小さな入れ物」という点のみです。そのため、分かりやすいように香合の素材を数点ピックアップして紹介します。
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蒔絵・螺鈿香合
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陶磁器香合
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珊瑚香合
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象牙香合
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白檀香合
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純金香合
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堆朱香合
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蛤香合
高く売れる香合ってどんな香合?
香合に使われることが多い素材や技法について一覧で紹介しましたが、実は上記のような「香合の素材・技法」は、あくまで価値のポイントのひとつであり、他にも「作家」や「状態」などの複合的なポイントで買取価格が決定します。
ただ、香合は素材や形状が多岐に渡るぶん「希少な素材だから価値が高い」「美術的価値が高く評価されたため」「良い作家物だから高額」など、高価買取に至る理由も様々です。
ここが注意点!
「価値が高そうな香合ではない」と感じても、捨てる前に一度は専門家に相談しておく事をおすすめします。
ただ木で出来ているだけの粗末な香合に見えたとしても、紫檀や黒檀などの高級木材を使っているような場合もありますし、無価値な香合に見えても、専門家が視れば有名作家の香合で高く売れるものだったという可能性も挙げられます。
香合は価値の高いものになると数百万円単位の価格で取引されますし、重要文化財として指定されている香合や、美術館・博物館などに所蔵されている香合も多くあります。
もちろん、そこまで価値が高い香合となると滅多に見つかるものではありませんが、数万円~数十万円単位の買取価格の香合なら「家の掃除で出てきた」「自宅整理で見つかった」など、一般家庭から出てくる場合も十分にあり得ます。
日常では使う機会こそあまりありませんが、香合は骨董品市場ではかなり高額で取引されることも多い茶道具ですので、価値の高そうな香合を見つけたら、まずは専門業者の無料相談や無料査定を活用して、買取価格を確認することをおすすめしています。
ここからは、具体的にどういう香合がどれくらいの買取価格になるのかも続けて紹介していきます。
香合の買取相場と価値について
ここでは、香合の買取事例として概要と相場をまとめて解説していきます。
漆香合 音丸耕堂作
こちらは「音丸耕堂」という作家作品の香合です。
音丸耕堂は讃岐漆芸の「彫漆」という分野で人間国宝に認定されている作家で、クイーンのフレディ・マーキュリーが音丸耕堂作品のファンだったという話は有名です。
こちらの香合だと、買取相場としてはおよそ8万円~13万円前後になりますが、作品によっても買取価格は大きく異なり、さらに高額で売れる可能性もあります。
例としては、かつて「なんでも鑑定団」に音丸耕堂の晩年作の香合が出たことがあったのですが、その時はなんと100万円もの鑑定価格が付けられました。
真葛焼香合 宮川香山作
こちらは「宮川香山」という陶芸家の香合で、買取相場としてはおよそ5万円~10万円前後の品です。
宮川香山は明治時代に活躍した陶芸家で、一世を風靡していた薩摩焼に変わり、金の使用量を抑えた「高浮彫」という技法を生み出したことで知られます。
「真葛焼」の名も宮川香山が付けたもので、作品の銘は「真葛」あるいは「真葛香山製」と記されていることが多いです。
堆朱香合 作家不明
ここまでは、高く売れる作家物の香合を紹介してきたので「作家物でないと価値がないのか」と思われるかも知れませんが、実は作者不明でも高い買取価格が付く香合は多く存在します。
こちらは「堆朱」という技法を使って作られた香合です。漆を塗り重ねて作った層に文様を彫って作るため「彫漆」の一種としても数えられる技法です。
こちらの堆朱香合だと、作者は不明ではありますが、買取相場としてはおよそ40万円~55万円までが付く品です。
象牙香合 作家不明
香合買取においては「作家物としての価値」「骨董品としての価値」の他、「素材としての価値」が評価される場合も多いです。
こちらは「象牙」で出来た香合で、買取相場としてはおよそ20~25万円前後になります。
象牙の他にも「純金」「べっ甲」「翡翠」「珊瑚」などの高級素材、「紫檀」「黒檀」などの高級木材で出来た香合などもあり、こちらの場合も、作者不明の香合であっても100万円近い価格が付くケースがあります。
もちろん、「珊瑚の彫刻家(素材価値と作家価値)」のように、要素が複合的に絡まる場合もあります。
高く売れる香合の特徴と作家情報
高く売れる香合の特徴は色々ありますが、ここでは比較的分かりやすく、かつ高価買取が期待できる「有名な香合作家」について紹介していきます。
こちらで紹介している作家に該当する香合をお持ちであれば、複数の買取業者に相見積もりをとってから売却することをおすすめします!
荒川豊蔵
「荒川豊蔵」は美濃焼の陶芸家で、晩年には”荒川志野”と呼ばれる独自の作風が高く評価されました。
志野焼は基本的に「桃山志野」と呼ばれる古陶を追求するのが一般的でしたが、荒川豊蔵はかつての桃山志野とは全く異なるフォルムや釉調を積極的に用い、それがのちに荒川志野と呼ばれていくようになりました。
荒川豊蔵作品の香合は、もちろん品によって買取価格は大きく変わりますが、特に晩年作は買取相場が高い傾向にあります。ここ5年以内では、荒川豊蔵の志野焼香合が約30万円の価格で取引された事例があります。
品物情報 | 買取相場 |
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荒川豊蔵 瀬戸黒果物香合(高さ:約5.5cm、幅:約6.8cm) | 8万円 |
荒川豊蔵 黄瀬戸香合(高さ:約7.1cm、幅:約6.6cm) | 10~13万円 |
荒川豊蔵 志野香合(高さ:約3.3cm、幅:約6.5cm) | 55万円 |
酒井田柿右衛門
「酒井田柿右衛門」は有田焼の陶工で、襲名によって代々技術が受け継がれ、現在では15代目が活躍しています。12代・13代が江戸時代以降衰退していた「濁手」と呼ばれる技術を復元、14代は人間国宝認定と、代々高いレベルで技術が受け継がれています。
酒井田柿右衛門は、香合の他にも大皿や花瓶、茶碗など様々な品を手掛けていますが、香合に関しては2万円~10万円前後の買取相場に収まることが多いです。ただ、香合の買取価格にもかなり幅があり、ここ5年以内ではおよそ23万円前後で取引された実例があります。
また、柿右衛門は「柿右衛門工房」や「工房作」と呼ばれる品があり、これは本人の作品ではないため、買取相場も異なります。
品物情報 | 買取相場 |
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14代酒井田柿右衛門 濁手香合(高さ:約3.9cm、幅:約6.6cm) | 5万円 |
13代酒井田柿右衛門 濁手香合(高さ:約3.5cm、幅:約7.5cm) | 4万円 |
12代酒井田柿右衛門 香合(高さ:約3.8cm、幅:約5.9cm) | 10万円 |
金重陶陽
「金重陶陽」は備前焼の陶芸家で、1956年に人間国宝に認定されています。他の陶磁器にシェアを奪われつつあった備前焼を再興させ”備前焼中興の祖”と称される存在で、弟子からも人間国宝を多数輩出しています。
金重陶陽は香合の他にも壺や皿など多数の備前焼作品を手掛けましたが、香合だけの買取相場で言っても、およそ3万円~100万円前後までと非常に幅広いことが特徴です。
金重陶陽作の香合の中には、動物や布袋の形をしたものなど彫刻のような作品があり、そちらの買取相場が比較的高額になる傾向があります。
品物情報 | 買取相場 |
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金重陶陽 備前焼四方香合(高さ:約3.3cm、幅:約6.0cm) | 5万円 |
金重陶陽 羊型香合(高さ:約6.7cm、幅:約8.2cm) | 35万円 |
金重陶陽 備前焼梅型香合(高さ:約2.9cm、幅:約7.5cm) | 11万円 |
香合の価値は作家だけで決まるものではありませんが、一般家庭から出てきて、かつ価値の高い香合は「作家物の香合」であるパターンがかなり多いので、お持ちの香合が作家物だと分かっているだけでも高価買取が期待できます。
ただ、ひとくちに作家物の香合といっても価値はピンからキリまでありますし、もちろん作家物じゃなくても高価買取が期待できる香合は数多く存在します。
価値が高そうな香合を見つけたら、まずは骨董品買取業者へ査定依頼してみることをおすすめしています。
ここが注意点!
作家物の香合であることが分かっていても、中には偽物や贋作などの可能性もありますし、状態によっては絶対に高く売れるわけではありません。逆に、作家物でなくても価値が高い香合である可能性もあるので、香合の買取価格が気になる場合、骨董品買取業者の無料査定を活用することをおすすめしています。
香合を高く売る為のコツと注意点
香合を高く売るためのコツは、まず「香合の相場をある程度把握しておく」というのが最も良い方法です。
相場さえわかっていれば、ネットオークションなどで個人売買を行うにしても、買取業者へ売るにしても、不当に安く売却してしまい損をするという事態は避けられるためです。
ただ、香合の価値を正しく鑑定するのは非常に難しく、やはり経験を積んだ専門家でなければ不可能です。
もちろん「純金の香合」などであれば、その日の金相場から算出すれば良いので買取価格も分かりやすいのですが、香合は作家や素材、状態や出来栄えでも買取価格が異なり、価値はかなり複雑になっているからです。
そのため、香合の相場を簡単に知る方法としては、まず2社以上の骨董品買取業者に相見積もりを依頼し、買取相場と素材、作家作品かどうか等の情報を把握することをおすすめしています。
問い合わせ内容は使いまわし出来るので手軽ですし、複数の業者へ依頼すれば素人でも大体の買取相場を把握できます。さらに専門家からどういう作品なのかも教えてもらえるので、とてもおすすめの方法です。
ここが注意点!
業者へ相見積もりを取る際の注意点ですが「よくわからない骨董品買取業者へ依頼する」のはやめておいた方が良いです。骨董品の価値がきちんと見られる買取業者なら良いのですが、悪質な買取業者に当たってしまうと、どんな価値ある骨董品でもガラクタ扱いして無料同然の価格で買取しようとしてきます。
香合の鑑定・売却のおすすめ業者は?
価値が高い香合になると100万円近い価格で取引されることもありますし、「自宅整理で出てきた古い香合」に数十万円の買取価格が付くような話も珍しくありません。
例え、価値なんてないような古い香合に見えたとしても、実はその香合も非常に高い買取価格が付くようなものかも知れません。
そのまま捨ててしまったり、本来の価値を知らないまま安値で処分してしまうと非常にもったいないので、価値が気になる香合があれば、当サイトでもおすすめの「福ちゃん」か「日晃堂」に無料相談してみることをおすすめします。
香合の買取をしている業者は色々とありますが、こちらの二社を特におすすめしている理由は「買取価格・鑑定力・専門性・サービス対応」など骨董品買取に関する実績が特に優れていたからです。
特に、福ちゃんは焼物やアンティークにも精通している中尾彬さんと池波志乃さんがご夫婦でイメージキャラクターとして起用し、テレビCMなどのメディア展開、200万点をこえる買取実績数など、大手買取業者として信頼できるので、香合の買取で悩んでいれば福ちゃんに相談すれば間違いありません!
福ちゃんのおすすめポイントまとめ
- 骨董品買取でも経験豊富な査定士が在籍
- 骨董品買取サービスは完全無料で利用可能
- 総合買取業者なので、幅広い不用品でもまとめて任せる事ができる
- 実績豊富な大手買取業者の一社なので、大手としての安心感あり
- 遺品丸ごとパックという独自サービスあり
福ちゃんの骨董品買取サービスのメリットを挙げればキリがありませんが、全国的に見てもここまで総合的に優れた骨董品買取サービスを提供しているのは福ちゃんの他にありません。
「香合の買取価格が知りたいだけ」といった、相談だけをしたい時も福ちゃんでは積極的に対応しています。
もしも、自宅で気になる香合が見つかってどうしようか悩んでいれば、とりあえず福ちゃんに相談して色々と教えてもらうとよいでしょう!
香合買取についてまとめ
香合は茶道具として古くから使われてきましたが、今は日常で使う機会も少なく、いっけん「蓋付きの小さな入れ物」にしか見えないかも知れません。
ですが、香合の価値は骨董品・美術品としても問われることが多く、価値が高い香合になると、たった1点の小さな香合が100万円を超える値段で取引されることも珍しくありません。
古そうな香合なら必ず価値があるというわけではありませんが、鑑定で「価値が高い香合」「有名作家の香合」だと判明すれば、数十万円単位の買取価格が付く例も珍しくありません。
ただ、前述したように香合の価値を鑑定するのは非常に難しく、経験を積んだ専門家でなければ不可能です。価値を早合点し、オークションなどで自分で売却しようとすると、相場よりはるかに安く売ってしまって損する恐れもあります。
そのため、価値が高そうな香合を見つけたら、まずは信頼できる骨董品買取業者に相談することをおすすめします!