掛け軸とは、書や東洋画などを表装し、掛けて鑑賞できるようにしたものです。掛け軸というと縦長のイメージがありますが、横長の掛け軸も多くあり、縦長のものを「縦軸」「条幅」、横長のものは「横幅」といいます。
価値ある掛け軸になると非常に高い買取価格が期待でき、世界的なオークションで取引されるようなものも多く、掛け軸次第では1000万円以上もの買取価格が期待できる品物もあります!
一方で、掛け軸でも買取価格が付かないものもありますので、このページでは掛け軸の種類や特徴を元に、掛け軸の買取ではどのような作品に買取価格が付きやすいのかも紹介していきます。
ここがポイント!
掛け軸では名前と違う「号」を署名するのが一般的ですので、掛け軸に詳しい方でないと本当の価値は絶対に分かりません!
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目次
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掛け軸について
買取価格・価値は高いの?
掛け軸とは床の間に飾って鑑賞する、表装された書や画の総称で、現在も古美術コレクターからは人気の高いコレクションの一つに数えられます。
掛け軸と絵画の大きな違いは「軸」がついており、壁に「掛けられる」ようになっているという点です。
実は、掛け軸は茶道においても空間演出の為に掛けられる事がある為、茶道具の一つとしても数えられています。
さて、ひとくちに掛け軸といっても「花鳥画」「水墨画」など画題には次のように色々な種類があります。
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山水画
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花鳥画
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水墨画
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書画
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中国掛け軸
掛け軸で高く売れる種類はどれ?
掛け軸の種類の違いについて紹介しましたが、掛け軸の買取価格に種類は大きく関係ありません。
掛け軸の買取価格で重要なのは、作家物(偉人物)の掛け軸かどうかです。
掛け軸の作家はたくさんいますので作家によっても買取価格に大きな差がでますが、前述にもあるように単体で1000万円を超える買取価格で取引される掛け軸もあるほどです。
とはいえ、流石に価値が1000万円を超える掛け軸が一般の家から見つかる事はほとんどありませんが、数万円~数十万円の鑑定価値をもつ掛け軸が物置から見つかる可能性は十分にあり得る話です。
ここに注意点!
一見古いだけの掛け軸に見えても、処分をしてはいけません!
実は高い鑑定価値がある掛け軸だったという事は買取業界では珍しくない話なので、専門家に鑑定・査定をしてもらうまでは大切に掛け軸を保管しておくことをおすすめします!
現在は和室や床の間がなくなっているので掛け軸自体の需要は薄れてきているとは言われますが、今でも投資を兼ねて掛け軸を集めている富裕層は多いです。
さらに掛け軸は「茶道の際に床の間を飾る」という役割で茶道具の一種にも数えられます。良い茶会には良い掛け軸が飾られることも多いので、掛け軸の需要はまだまだ衰えていません。
実際に様々な種類の掛け軸がどれほどの買取価格になるのかも続けて紹介していきたいと思います。
掛け軸の買取相場と価値について
では、掛け軸の種類ごとに買取相場や鑑定価値について解説していきます。
花鳥画
花鳥画とは、主に花と鳥が描かれた華やかな画題のことを指します。ですが描かれているのは必ずしも花・鳥というわけではなく、小動物や虫、あるいは鯉などの水生生物が描かれたものも花鳥画に含まれます。
花鳥画で有名な作家としては「伊藤若冲」「狩野永徳」「歌川広重」などが挙げられます。
品物情報 | 買取相場 |
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伊藤若冲作 鶏之図(高さ:約96.8cm、幅:約28.8cm) | 180万円 |
小原古邨作 オウム図(高さ:約36.5cm、幅:約23.8cm) | 6万円~10万円 |
椿椿山作 花鳥図(高さ:約159.6cm、幅:約71.5cm) | 12万円 |
書画
書画とは「書作品と絵画」の総称ですが、一般的には「書のみの作品」の意味合いで用いられることが多いです。よく和室に習字のような掛け軸が飾られているのを目にしますが、あれが書画です。
他の画だと絵心や技術が必要とされますが、書画は文字さえ書ければ誰でも作品を作ることが出来るため、文人の嗜みとしても広まり、西郷隆盛や福沢諭吉などの歴史上の偉人も書画作品を残しています。
もちろん、そうした偉人の書画も高値で取引されるのですが、例えば西郷隆盛なら”西郷南洲”と、作家としての名前(号)で署名されたものが多いので、掛け軸に詳しい方でなければ判別は難しいです。
品物情報 | 買取相場 |
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熊谷守一 書画(高さ:約32.6cm、幅:約62.8cm) | 70万円 |
西郷隆盛 書画(高さ:約133.4cm、幅:約60.1cm) | 82万円 |
渋沢栄一 書画(高さ:約35.8cm、幅:約129.8cm) | 11万円 |
水墨画
水墨画とは、墨一色で濃淡や明暗を表現する東洋の絵画です。昔の中国で生まれた手法で、日本へは鎌倉時代に伝来、その後室町時代に入ると禅林を中心として発展していきました。
水墨画で有名な画家としては「雪舟」や「杉浦俊香」「狩野正信」などが挙げられます。
品物情報 | 買取相場 |
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松林桂月 水墨渓流画(高さ:約46.1cm、幅:約58.2cm) | 8万円 |
雪舟 水墨山水図(高さ:約88.3cm、幅:約35.5cm) | 280万円 |
川合玉堂 水墨山水画(高さ:約125.6cm、幅:約29.9cm) | 52万円 |
高く売れる掛け軸を見分ける特徴
掛け軸を鑑定して正確な買取価格を算出する事は、「専門家でなければ不可能」と言いきれるくらい繊細で難しい事です。
ですが、高く売れる掛け軸かどうか判断する特徴はありますので、そちらを紹介していきます。
高く売れる掛け軸か判断する3つのポイント
- 鑑定書・極書などの有無
- 掛け軸の「落款(サイン)」の有無・内容
- 共箱(鑑識箱)・箱書きの確認
掛け軸が高く売れるかどうかは「作家物かどうか」が判断できればよいので、上記3点について詳しくご紹介します。
鑑定書・極書などの有無
有名作家の掛け軸には画像のような「鑑定書」「極書(鑑定書のようなメモ)」などが付いていることがあります。
鑑定書(極書)が見つかれば高確率で高価買取が期待できる掛け軸だと期待できます!
鑑定書には作家の名前も書かれていますので、素人でも作家の特定がしやすい事から、個人でも鑑定相場を調べる事を可能にします。
ただし、鑑定書の発行には費用と手間がかかる事から、付いていない場合がほとんどです。
掛け軸の「落款(サイン)」の有無・内容
作家作品の掛け軸には、画像のような「落款(らっかん)」と呼ばれる作者の判や署名があります。
鑑定書がついている事は珍しいので、作家物の掛け軸かどうかを判断するには落款の有無を確認するのが主流の方法と言えます。
古そうな落款が確認できただけでも、その掛け軸が高く売れる可能性は十分に上がりますよ!
ただし、掛け軸の落款から作家を特定するとなると、掛け軸に興味がない人には非常に厳しいです。
掛け軸の判や署名(落款)は判読できればラッキーというくらい読みづらい上に、「署名・号の法則」を理解し、正しい作家かどうか判断することは判読以上に難しい事なのです。
例えば、落款自体が読むことが署名に「者」という字があれば「その作者に近い者」という意味になりますし、かの有名な「雪舟」は、死去後に神格化され沢山の人が作品を求めたため、”雪舟作”と号した作品も多く出回りました。
また、掛け軸には本名とはかけ離れた「号」という、現在でいう「源氏名」を使って署名している場合も多いです。有名な作家でいうと、福沢諭吉は書画の際に「三十一谷人」と名乗っていますし、伊藤若冲も「斗米庵」「心遠館」「錦街居士」など様々な号を使っていました。
こういった事情から、落款で作家の詳細まで判断すること自体が困難ですので、落款の有無だけ確認すればOKなのです。
ただ、落款部分を読めるように撮影し、骨董品買取業者のメール査定にて質問すれば専門家の話を教えてもらえるので、無料査定で確認してみるのはおすすめな方法です。
共箱(鑑識箱)・箱書きの確認
掛け軸であれば掛け軸は完成後に共箱と呼ばれる箱で保管されるので、共箱を確認することで作家物かどうか判断することができますが、いくつか共箱の確認にもポイントがあります。
1.共箱の有無の確認
まずは共箱の有無の確認です。当然ながらある方が作家物である可能性はぐっと上がります。
2.共箱の状態の確認
掛け軸は完成後、作家自身が箱にサイン(箱書き)をしたうえで保管するのですが、そもそも共箱がなかったり、共箱の紛失などの理由から、別の誰かが保管箱を用意することもあります。
「共箱自体が年代を感じ、箱書きがあるかどうか」を確認できればより作家物の作品である可能性は上がります!
3.共箱の質の確認
共箱自体にも質があり、共箱自体が高品質であれなより高名な作家の確立が上がります。
箱の素材や形状、造りなど、品質の確認ポイントは色々とありますが、最も分かりやすいのは二重箱かどうかです。
掛け軸をしまっている桐箱を更に別の箱でしまっている場合二重箱に該当するので、こういった場合も希少性の高い掛け軸という可能性が上がります!
ここが注意点!
上述のポイントに該当する掛け軸であっても、贋作などの可能性もあるため、絶対に高く売れるわけではありません。
逆に、3つのポイントに該当しなくても高く売れる掛け軸の可能性もありますし、特に仏画などの掛け軸は署名が目立たないようにひっそりと書かれているものもあるので、作家が特定できない=価値がない、というわけではありません。
他にも、「作家物でも敢えて共箱や落款がない掛け軸」といった種類もあり、こうなると素人で掛け軸の価値を鑑定・判断することは非常に困難です。
ですので、掛け軸は自己判断での処分や売却は避け、まずは骨董品買取業者といった専門家に無料相談することをおすすめします。
掛け軸を高く売る為のコツと注意点
掛け軸を高く売るためのコツとしては、やはり掛け軸や日本画の相場をある程度把握しておくことが大切で、相場が分かっていればネットオークションで個人売買を行うにも、買取業者へ査定に出すにしても、安すぎる値段で手放してしまう可能性は避けられるからです。
ただ、掛け軸の価値を判断するのはよほどのプロでないと不可能です。同じ作家の掛け軸でも作風や状態で買取価格が数十万円単位で変わりますし、更には鑑定判断の違いにより、業者ごとでも買取価格は変わってくるからです。
掛け軸の相場を簡単に知るには、2社以上の骨董品買取業者で相見積もりを依頼して、買取相場と作家情報を把握する方法をおすすめしています。
複数の業者に依頼することで、素人でも大体の買取相場を把握できますし、専門家からどういう作品なのかも教えてもらえるのでとてもおすすめです。
ここが注意点!
相見積もりを取る際にも、よくわからない骨董品買取業者に依頼するのはやめておきましょう。悪質な買取業者になってくると、どんな価値ある骨董品でもガラクタ扱いして無料同然の価格で買取しようとしますし、そもそもの鑑定眼が備わっていない可能性が高いので、依頼するだけ時間の無駄になってしまいます。
掛け軸の鑑定・売却のおすすめ業者は?
掛け軸の価値を素人が見るのは非常に難しく、例え名高い作家物でも、ただボロボロの掛け軸にしか見えないものもありますので、興味がなければ何の価値もないように見えるかも知れません。
ですが、掛け軸は骨董品・美術品としての価値が評価されやすく、「家から見つかった掛け軸が数十万円で売れた」という話も珍しくありません。
「高く売れる掛け軸だったのに、知らないうちに処分してしまった…」となると非常にもったいないので、当サイトでもおすすめの骨董品買取業者「福ちゃん」か「日晃堂」に無料相談してみる事をおすすめします!
掛け軸の買取をしている業者は色々とありますが、こちらの二社を特におすすめしている理由は「買取価格・鑑定力・専門性・サービス対応」など骨董品買取に関する実績が特に優れていたからです。
特に、福ちゃんは焼物やアンティークにも精通している中尾彬さんと池波志乃さんがご夫婦でイメージキャラクターとして起用し、テレビCMなどのメディア展開、200万点をこえる買取実績数など、大手買取業者として信頼できるので、掛け軸の買取で悩んでいれば福ちゃんに相談すれば間違いありません!
福ちゃんのおすすめポイントまとめ
- 骨董品買取でも経験豊富な査定士が在籍
- 骨董品買取サービスは完全無料で利用可能
- 総合買取業者なので、幅広い不用品でもまとめて任せる事ができる
- 実績豊富な大手買取業者の一社なので、大手としての安心感あり
- 遺品丸ごとパックという独自サービスあり
福ちゃんの骨董品買取サービスのメリットを挙げればキリがありませんが、全国的に見てもここまで総合的に優れた骨董品買取サービスを提供しているのは福ちゃんの他にありません。
「掛け軸の買取価格が知りたいだけ」といった、相談だけをしたい時も福ちゃんでは積極的に対応しています。
もしも、自宅で気になる掛け軸が見つかってどうしようか悩んでいれば、とりあえず福ちゃんに相談して色々と教えてもらうとよいでしょう!
掛け軸買取についてまとめ
現在では床の間を設けていない家も多く、一般的な掛け軸の需要は減ってしまいました。ですが、美術品としての需要はまだまだ高く、数十万円~100万円単位で取引されるような高級な掛け軸も多いです。
古そうな掛け軸なら必ず価値があるというわけではありませんが、プロの鑑定の結果「有名な作家物」や「価値のある美術品」だと分かれば、掛け軸1幅(1本)あたり数十万円単位の買取価格が付くことも珍しくありません。
逆に「掛け軸の価値を自己判断」するのはあまりおすすめ出来ず、ネットオークションなどで自分で売却すると、本来の掛け軸の価値より遥かに安い値段で取引し、損をしてしまう可能性も出てきます。
掛け軸の売却なら、メール査定だけでも良いので、まずは信頼できる骨董品買取業者に相談してみることをおすすめします!